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著者の場合、うつ病の「すごろく廻り」はどのように始まったのか。それは以下のようだった。
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毎年秋口と春先に盛大な風邪をひく。おまけに秋口の風邪の後、春先までの半年間も断続的に風邪をひく。
一か月のうち二週間は風邪をひいている。通勤しながら、内科か耳鼻咽喉科に常時通い詰めることになってしまう。
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従って、市販の風邪薬や頭痛薬も手放せない。内科か耳鼻咽喉科に行くゆとりのない時に、いつでも飲めるように、自宅にもオフィスの引き出しにも鞄にも常時入れて歩いていた。
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だが寒さの始まる秋口に風邪をひくのは未だわかるが、暖かくなってくる春先にも風邪をひくのが分からない。季節の変わり目だとは言うものの、いくら気を付けてもダメだった。
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それに一か月のうち半分は風邪をひいているのもおかしい。おまけにそれを何年も繰り返している。
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いくらウイルスや菌の種類が違うといっても、これでは免疫機構が全然機能していないことになる。いったんひいた風邪のウイルスや菌には、その種類に応じた抗体が生成されるから、二度目以降は軽くて済むはずなのだから。
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その時偶然読んだのがこの新聞記事である(1分間人間ドック「仮面うつ病、精神的症状見えず」日本経済新聞2006年2月5日。日付や紙名の書き込みは著者の筆跡)。
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まるで自分のことが書いてあるような内容に驚いてしまった。