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皆さんは「人生ゲーム」という遊具を覚えていらっしゃるだろうか。
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著者がうつの経過について考えている「すごろく」とは、ちょうどこの「人生ゲーム」を連想していただくとわかりやすいのかもしれない。
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この「人生ゲーム」とは、もともとアメリカで原型が考案された所謂「ボードゲーム」である。1968年(昭和43年)にタカラ社(当時)から日本版が発売され、大ヒットとなった。
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携帯電話版を含め、現在でもモデルチェンジして発売中だそうだから、ご存知の方もいらっしゃるかもしれない
(ご存知なかった若い読者の方は、お父さんかお母さんに聞いてみて下さい)。
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ちなみに「ボードゲーム」とは、プレイヤーが盤面を囲んで遊ぶゲームの総称だそうだ。この「人生ゲームの日本版」が発売された当時は、TVゲーム機や電子ゲーム機などの普及以前のことだ。
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だから家庭用ゲームと言えば、将棋やトランプやカルタか、或いはこのような「ボードゲーム」位しかない。厚紙様の材質でできた盤面を広げて、テーブルかコタツか畳の上に置いて遊ぶのである。
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この「人生ゲーム」では、コマを動かすために振るのはサイコロではなく、盤面上にあるルーレット状の円盤を回転させて目を出す。
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そして出た目に従って、進んだり戻ったり休みになってしまったりするわけだ。そして目出度くゴールインできれば「上がり」というゲームである。
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ちなみに日本で「すごろく」と言うと、もう一つ「バックギャモン」とも呼ばれるゲームのことも指す。従って、上述のようなタイプの「すごろく」は、より正確には「絵すごろく」と呼ぶのだそうである。
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それではいよいよ、うつの経過をこの「絵すごろく」に描いてみるとどうなるのか、次頁以降でご紹介しよう。